鈴 木

-信念の男-

 一応、最初にお断りしておくと、見出しは「美しい魔闘家・鈴木」とするべきかな、とも思ったんだけど、最終的には「鈴木」で通していたようなので、「鈴木」にしてみました。ご了承ください。


 この人、登場がとんでもなかったので、ただのお笑いで終わるキャラ(失礼!)かと思っていたら、どっこいしぶとく最後まで出ていた(まあ、路線は最後までお笑いだったような気もしないでもないが……)。
 おまけに、最初はただのマッドな方かと思っていたら、実は律儀できまじめで、単純に思いこみが激しいだけな人らしい(まあ、あの思いこみの激しさかげんが病的という感もあるけど‥…・)。
 思いこみが激しい人ってのはさ……自分はこうなんだ、と思いこんだら、自分自身をだますよね。自分はもともとこういうヤツなんだって。鈴木が「美しい魔闘家・鈴木」だった時も、見事にそういう自己暗示にかかってた状態だったんじゃないかなって思うのね。
 基本的にナルシストというか、自分に酔いやすい性質のような気もするし……。
 蔵馬が鈴木を魔界へ連れていくメンバーの一人に選んだのは、そうと思いこんだら絶対にくじけない意志力と、信頼してるぞ、という姿勢を見せられたらそれにきっちり応えようとする律儀さと、力の出し惜しみをしないきまじめさを、評価したもんなんじゃないかな、と思う。
 あの妖具づくりの腕をかっただけかもしれないけど……(蔵馬も知らない技術と知識を持ってたりしたからね。あの思いこみの激しさは研究熱心という形でも現れるんだな、きっと)。
 戸愚呂に無様に負けて、その悔しさを忘れられなくって、修行を積んでリターンマッチを挑もうとしたあたり、かなりな気概だけど、幽助たちに破れて、それをかなりあっさりと捨てたところを見ると、思いこみの激しさとは裏腹に、気持ちの切り替えがすばらしくスピーディなところがあるんだな。いい意味であきらめがいいと言うか……。


 ところで、結局のところ、鈴木って死々若が好きだったのかね。なんか、暗黒武術会が終わってもまだつるんでるんだけど……。
 あの、チビ死々若に向かって、「めっ」とか言うところがいいねぇ。なんか、子供かペットを相手にしてるような感じで。
 おかげで、最初のマッドピエロ(飛影ちゃん命名)が、最後には死々若の飼い主(?)になってた。
 まあ、本人が幸せなら、どれでもいいけどね。

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